RO圧力容器の特徴などについて
RO圧力容器というのは、逆浸透膜を持つ圧力容器のことであり、これを利用することで多少の不純物を含む水であっても純水、少なくとも飲料水レベルの淡水を得ることができます。
たとえば海水から淡水を得ることもできるわけです。
ROとはReverse Osmosisの略で、逆浸透という意味になります。
この性質を持つ膜は、水分子は自由に通過させますが、水分子以外の物質、例えば塩類などは通過させません。
これは単純に分子に空いている穴の大きさによるもので、一種のふるいのようなものです。
ただ、単にこのRO膜を使うだけで自動的に淡水化が達成できるわけではありません。
塩類などを通さない膜であっても、自然界の摂理として、できるだけ膜の両側の塩類濃度を平均化しようとする力が働くためです。
このため、塩類など不純物を含む側の水に圧力を加えてやることで、ある意味でその中から水分だけを膜の外側に無理やり押し出してやることで淡水化を達成することができます。
すなわち、RO膜と、圧力を加えることの両者が揃って初めて淡水を得ることができるわけです。
RO圧力容器とは要するにこの2つの機能を同時に持たせた容器ということができます。
単なる淡水化という用途だけではなく、いろいろな不純物が含まれる排水や廃棄液の処理という観点で用いられることもあります。
もちろん、不純物は膜の内側に残っていくことになりますから、その処理は欠かすことはできません。